生化学、ホルモンと緩消法
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生化学、ホルモンと緩消法

たった10分で、ヒトの体が大きく変化することに驚かれるでしょう。

現代人 (Homo sapiens)が誕生したのが30万年前といわれますが、侵襲性のないまま「筋を限りなく無緊張状態」にできる治療法“緩消法”が誕生しました。

緩消法は、筋弛緩の即効性があるため、わずか10分でも弛緩できる筋の体積が大きいことが特徴であるため、静脈血成分やホルモン分泌の増減などの変化が大きいことが特徴です。

2012年に発表した「腰部への筋緩消法施術による痛みの軽減効果検証(1)」では、10名の被験者に対し
①血液生化学検査: AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、ALP、LD(LDH)、LAP、総ビリルビン、コリンエステラーゼ、ZTT、総蛋白、尿素窒素、クレアチニン、尿酸、CK、カルシウム、血清アミラーゼ、グルコース、総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、TG(中性脂肪)、遊離脂肪酸
②その他特殊検査:カテコールアミン3分画(アドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミン)、乳酸、セロトニン、d-ROMs、BAP
の検査を行いました。試験時間は10分で緩消法施術時の運動強度は約2METs。採血は、施術10分前、施術5分後。1回目の採血から25分後に2回目の採血となります。

「腰部への筋緩消法施術による痛みの軽減効果検証(1)」で、有意に変化した項目となります。
1回目の採血から25分後なので、ほとんどの血液成分において増減率はごく小さな範囲にとどまると考えられ、2%以上の有意な変化は、緩消法の効果と考えられます。

2012年に発表した「腰部への筋緩消法施術による痛みの軽減効果検証(1)」の各項目のデータになります。

2012年に発表した「The effect of Kanshoho on the low back pain (lumbago) (2)」では、15名の被験者に対し
①血液学検査:白血球数、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット値、血小板数、MCV(平均赤血球容積)、MCH(平均赤血球色素量)、MCHC(平均赤血球色素濃度)、白血球像(以上9種)
②血液生化学検査: AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、ALP、LD(LDH)、LAP、総ビリルビン、コリンエステラーゼ、ZTT、総蛋白、尿素窒素、クレアチニン、尿酸、CK、カルシウム、血清アミラーゼ、グルコース、総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、TG(中性脂肪)、遊離脂肪酸(以上22種)
③特殊検査:カテコールアミン(アドレナリン・ノルアドレナリン)、セロトニン、乳酸、ミオグロビン、ピルビン酸
の検査を行いました。試験時間は10分で緩消法施術時の運動強度は約2METs。採血は、施術10分前、施術5分後。1回目の採血から25分後に2回目の採血となります。

「The effect of Kanshoho on the low back pain (lumbago) (2)」で、有意に変化した項目となります。
1回目の採血から25分後なので、ほとんどの血液成分において増減率はごく小さな範囲にとどまると考えられ、2%以上の有意な変化は、緩消法の効果と考えられます。

わずか10分で、これだけ多くの静脈血の成分に有意な変化があります。

2012年に発表した「The effect of Kanshoho on the low back pain (lumbago) (2)」の各項目のデータになります。

そして何より、緩消法は筋弛緩する際、侵襲性が無く筋損傷が伴わないまま、筋を限りなく無緊張状態にできることが特徴です。
試験時、ミオグロビンが検出限界以下である者が散見されたこと、および検出限界以上の者も施術による大幅な変動は認められませんでした。  
(ミオグロビン検出基準値:70ng/mL未満(平成29年10月3日より))

この試験の結果、それぞれ検査基準値内での増減なので、健康に悪影響を及ぼすことはないと考えられます。

有意な変化した項目ごとの一般的な見解として、

◎白血球数の増加(11.3%)は、免疫系の活性化を示唆し、感染症や炎症への免疫応答が強化されていと考えられる。白血球は感染症や炎症から体を守る主要な免疫細胞であり、増加は体が感染や炎症に対抗している可能性を示唆します。

◎赤血球数の増加(3.9%)は、酸素供給が増加し、組織や臓器への酸素供給が改善されていることを示唆し、組織や器官の機能向上を示唆します。

◎血小板数の増加(5.8%)は、血液凝固能力の向上を示唆し、出血リスクの減少や怪我からの回復向上を示唆します。

◎白血球像(リンパ球)の増加(6.4%)は、特定の病原体に対する免疫応答の活性化を示唆し、感染症に対する免疫力の向上を示唆します。

◎好中球数の増加(7.9%)は感染症への防御力が強化されていることを示唆し、免疫力の向上を示唆します。

◎リンパ球数の増加(20.4%)は免疫系の活性化を示唆し、治療が免疫応答を強化し、感染症への防御力向上を示唆します。

◎AST(GOT)の増加(8.1%)は肝臓や筋で産生され、増加は肝臓や筋の活性化を示唆し、組織の機能が向上している可能性があることを示唆します。

◎ALT(GPT)の増加(8.4%)は肝臓で産生され、増加は肝臓の活性化を示唆し、機能が向上している可能性があることを示唆します。

◎LD(LDH)(5.0%): LD(乳酸脱水素酵素)は細胞の活性を示す酵素で、増加は細胞の活性化を示唆します。

◎LAP(Leukocyte Alkaline Phosphatase)の増加(7.7%)は、白血球の免疫応答活性化を示唆し、治療によって免疫応答が向上を示唆します。LAP値の増加は肝臓や胆道系の活性化を示唆する可能性があり、免疫応答と肝臓・胆道系組織の活性が改善していることを示唆します。

◎総ビリルビンの増加(9.6%)は肝臓の機能向上を示唆し、ビリルビンの増加はがんや呼吸器疾患の低リスクを示唆します。

◎コリンエステラーゼの増加(6.7%)は神経系の正常な機能への影響を示唆し、肝機能や脂質代謝の向上を示唆します。

◎総蛋白の増加(6.6%増加)は栄養状態の改善や免疫系のサポートを示唆します。

◎CK(クレアチンキナーゼ)の増加(5.0%増加)は筋および心臓に対する負担が増加した可能性を示唆しますが、健康に悪影響を及ぼすことはないと考えられます。

◎カルシウムの増加(2.4%)は骨の健康や神経・筋の正常な機能に良い影響を及ぼした可能性を示唆します。

◎血清アミラーゼの増加(4.8%)は膵臓に関連する問題への治療の影響を示唆しますが、健康に悪影響を及ぼすことはないと考えられます。

◎総コレステロール(7.0%): 総コレステロールは血中の脂質の総量を示し、増加は脂質プロファイルの変化を示唆しますが、健康に悪影響を及ぼすことはないと考えられます。

◎HDLコレステロールの増加(6.6%)は「善玉コレステロール」の増加を示唆し、心臓血管健康の向上に寄与することを示唆します。

◎LDLコレステロールの増加(6.5%)は「悪玉コレステロール」の増加を示唆し、心臓血管疾患のリスク増加に注意が必要だが、健康に悪影響を及ぼすことはないと考えられます。

◎遊離脂肪酸(19.5%): 遊離脂肪酸は血中の脂肪酸の一部であり、エネルギー源として機能します。遊離脂肪酸の増加は脂肪代謝の亢進を示唆します。

◎ノルアドレナリンの増加(51.0%増加)は、中枢神経系への影響を示唆し、ノルアドレナリンはストレスホルモンで、増加はストレス応答に変化を示唆し、集中力向上に寄与することを示唆します。

◎セロトニンの増加(5.7%増加)は、中枢神経系への影響を示唆し、気分調整に関与し、セロトニン不足はうつ病のリスクを高める可能性があるため、うつ病のリスクを軽減させる可能性を示唆します。

このように、緩消法は筋弛緩する際、侵襲性が無く筋損傷が伴わないまま、筋を限りなく無緊張状態にできることが特徴で、わずか10分で大きく体内に変化が起きます。
この結果から、緩消法は疾病の改善、健康の維持向上に大きく貢献できると考えられます。

是非、医療現場に緩消法を取り入れていただき、痛みや病気に苦しむ、一人でも多くの患者さんを一緒に救っていきましょう。

 

(1)  山下慎一郎, 坂口廣純, 坂戸孝志, 山本和雄, 鈴木直子, 椎塚詰仁, 髙良毅,「腰部への筋緩消法施術による痛みの軽減効果検証, 第15回日本統合医療学会, 抄録集, 2012,118
(2)  Hirozumi sakaguchi, Takashi Sakato, Kazuo Yamamoto, Naoko Suzuki, Koji Shiizuka, Tsuyoshi Takara The effect of Kanshoho on the low back pain (lumbago) Japanese Journal of Integrative Medicine, 2012, 5(1),62-67.

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